RMライブラリー 301巻では、特別編集の300巻に続き国鉄の荷物列車について取り上げます。戦前・戦後を通し、国内の荷物輸送において独占的な立場であった国鉄ですが、道路網の発達とともにトラック輸送が急伸、特に1976(昭和51)年に「宅急便」が台頭してからは小荷物輸送量は急減します。国鉄側でもパレット輸送の導入や運行の合理化で経営改善を図るものの赤字は拡大する一方で、1986(昭和61)年10月末をもって荷物輸送は終了しました。本書では晩年期の国鉄荷物輸送を解説するほか、運行上の工夫や戦前・前後の荷物輸送の様子、そして巻末には1964~1985年の荷物列車編成例(約170本)を掲載するなど、荷物列車についての豊富なトピックを全56頁で分かりやすく解説します。【掲載内容】続編のはじめに12.昭和50年代―急減する輸送量と立て直しの模索13.横浜羽沢駅の誕生―始まった東京圏通過列車14.郵便・荷物輸送の終了15.荷物列車の工夫 15.1 繁忙期の臨時列車 15.2 現金輸送車の増結 15.3 荷物列車を牽引した機関車 15.4 荷物輸送を東西で分断した暖房方式 15.5 米軍専用の荷物輸送 15.6 荷物列車が走らなかった主要幹線 15.7 一度では理解できない複雑な積載方16.戦前・戦後の荷物列車 16.1 戦前の小荷物列車 16.2 米軍輸送に間借りした敗戦後の輸送 16.3 ワキ列車による救済と荷物列車の増発 16.4 1956年の荷物列車 16.5 「時刻表」への掲載 16.6 急行の混雑緩和のための荷物列車増発 16.7 1959年の荷物列車17.旅客局荷物課OBに聞く(2)18.荷物列車の編成推移 1964・65年/1969年/1980年/1985年