前巻(303巻)で取り上げた北海道・釧路炭田の雄別鉄道(釧路~雄別炭山間44.1km)および同じ雄別炭礦系列の尺別鉄道(尺別~尺別炭山間11.8km)で活躍した、歴代の車両について解説します。 石炭輸送を主軸とした両社では、大正時代の開業以来、牽引機として多数の蒸気機関車が使用されてきました。当初はドイツや米国などからの舶来機やその設計に倣った国産機が主力でしたが、後にC11やC56などの国鉄同型機が加わりました。 戦後は気動車やディーゼル機関車の導入で輸送の近代化が図られますが、炭鉱事故による閉山に伴い雄別・尺別両鉄道ともに1970(昭和45)年に廃線となり、雄別鉄道の気動車は関東鉄道へ譲渡されたほか、一部の機関車は埠頭線を継承した釧路開発埠頭へと引き継がれました。
【内容(目次)】
はじめに1.雄別炭礦鉄道(雄別鉄道→釧路開発埠頭)の車両 1.1 蒸気機関車 1.2 ディーゼル機関車 1.3 気動車 1.4 客車 1.5 貨車(1968年2月在籍車) 1.6 廃止後の状況2.雄別炭礦尺別専用鉄道(→雄別炭礦尺別鉄道)の車両参考文献おわりにColumn 輸入4形式